ヨーロッパの経済 5
西独の銀行はポーランドに外貨で融資し、ポーランドはその債務を石炭で返済していくという方式です。
しかし、ポーランドへの投資は完全に失敗し、結局はポーランドの経済的混乱をもたらしただけでした。
ポーランド政府は生活水準を切り下げてでも石炭の増産、輸出を強行しようとしましたが、それに対する労組を中心とする国民の反動として出てきたのが、例の「連帯」運動です。
ポーランド社会を崩壊寸前にまでおいやることとなってしまったのは周知のところでしょう。
いかに中国よりは近代化しているとはいえ、多かれ少なかれ、東ヨーロッパ圏にも中国経済と同様、近代化―資本主義化を阻む大きな障壁が存在します。
もし、現在の共産圏が本格的に資本主義化するというのなら話はべつですが、欧米先進国が、その資本を自由に投資し株式を売買できないような環境下では、本格的な経済成長はなしえないでしょう。
基本的には東欧諸国も、ロシア、中国と同様、共産党官僚の特権国家です。
いかに資本主義的修正をおこなおうが所詮は抜本的な解決策ではなく、自由な経済活動によって経済成長を実現していくことは不可能であり、東西貿易の拡大に景気の回復を望んでも得るものは少ないでしょう。